20190806映画「北の果ての小さな村で」Une annee polaire (A POLAR YEAR)(北極年)

2019.08.07

椎野信雄

https://youtu.be/_kFHAhKgAYc

予告編

https://eiga.com/movie/91210/

北極圏に位置する島国グリーンランドを舞台に、人口80人の村の小学校に赴任したデンマーク人教師が村の人びととの交流の中で成長していく姿を描いたフランス映画。グリーンランド東部にある、80人の小さな村チニツキラーク。子どもたちにデンマーク語を教えるため、デンマークから28歳の青年教師アンダースが村の小学校に赴任した。アンダースは自分探しのために、家業である農業の継がずにこの村での生活を選択した。しかし、言語や習慣の違いからろくに授業はできず、村人との考え方の違いから孤立気味に。想像を上回る過酷な自然もあり、彼は自身の考えが甘かったことを痛感する。そんなある日、狩猟のために学校を休んだ児童を叱責する目的で児童の家を訪問したアンダースは、少年の祖父母からさまざまなことを教わることとなる。

公式サイト:http://www.zaziefilms.com/kitanomura/

https://joji.uplink.co.jp/movie/2019/2470

イントロダクション

1

難しく考え過ぎていませんか?

世界一大きな島グリーンランドで出会ったのは、

シンプルだけど豊かな、人々のあたたかい日常でした。

北極に位置するグリーンランド東部の、人口わずか80人の小さな村チニツキラークに、デンマークから28歳の青年教師アンダースが、子どもたちにデンマーク語を教えるために赴任した。家業の農場を継ぐか否か、迷った末の“自分探し”の選択だったが、そんな甘い考えはすぐに打ち砕かれる。言語、習慣の違いで授業はままならず、考え方の違いから村人からは孤立気味。そして想像以上に過酷な自然…。

そんな時、狩猟のために学校を休んだ児童の一人アサーの家を、叱責するつもりで訪ねたアンダースは、少年の祖父母から様々なことを教えられることになる。それはこの地で暮らす者に必要な生活の知恵だけでなく、しなやかに強く生きていくための哲学でもあった…。

2

登場人物すべてを本人が演じる

リアリティ溢れるドキュメンタリー・アプローチ!

監督は、初長編作でヴェネチア国際映画祭批評家週間作品賞の受賞歴を持つフランスの俊英サミュエル・コラルデ。グリーンランドに魅せられ、2年の歳月をかけて国中を旅してまわり、チニツキラークにたどり着いた監督は、【狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…】、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たちと出会い、この村をロケ地に選びました。

その際、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞き、その青年を中心に据えることに決め、1年の撮影期間を要して完成させたのが本作です。

リアリティ溢れるキャラクターは、登場人物すべてを本人が演じるという、リアルとフィクションを縦横無尽に行き交う手法ゆえ。異境の地で生きる術を学んで成長していく主人公を自身で演じたアンダース・ヴィーデゴーは、今も村で先生として暮らしています。

3

オーロラは、口笛を吹くとついてくるんだよ。

手つかずの大自然の下で営まれる、

すべての生き物に敬意を払う、ていねいな暮らし。

遥か彼方まで広がる雪原、雄大なフィヨルド、オーロラ、容易には見られないシロクマ親子、春を告げるクジラたちの群れ…。監督自らが撮影監督を務めて収めた美しい手つかずの自然は大きな見どころ。圧倒的な景色に息をのまずにはいられません。

そしてその大自然の下、肩を寄せるように立ち並ぶカラフルな家々には、伝統を守りながら暮らしている村人たちがいます。狩猟の際に重要な役目を果たす犬ぞりの犬たちとの強い絆、厳しい冬を乗り越えるための食糧となるアザラシの保存法、人々のていねいな暮らしぶりは、私たちがふだん忘れがちな、人間のみならず地上すべての生き物に敬意を払いながら生きることの大切さを教えてくれるはずです。

Story

グリーンランド東部にある人口80人の村、チニツキラークの小学校に赴任した、デンマークの新人教師アンダース。極寒の地の慣れない生活にくわえ、言葉も習慣も異なる10人の生徒たちとうまく交流できず、教室はさんざんな有り様だ。さらに、“ヨーロッパのよそ者”への視線は厳しく、村人からは孤立気味…。

そんなある日、児童の一人、アサーが連絡もなしに学校を一週間欠席する。心配になったアンダースが、アサーの家を訪問し訳を聞くと、祖父のガーティと犬ぞりで狩りの旅にいっていたというのだ。

「犬ぞりは楽しいでしょうが、彼にとっては学校も大切です。勉強が遅れると、町の中学へ行ったときに苦労しますよ」。アサーを毎日学校に来させるよう祖母のトマシーネに伝えるが、「アサーの夢は猟師になること、人生に必要なことはすべて爺さんが教えるわ」と、アンダースの意見を受け入れない。デンマーク語を教える以外に、アサーのために何ができるのかアンダースは考えはじめる…。

監督・撮影・脚本:サミュエル・コラルデ

Samuel Collardey

1975年フランス、ブザンソン生まれ。フランスの映画監督であり撮影監督。これまでの監督作に、カンヌ国際映画祭でSACD賞を受賞した“Du soleil en hiver”、ヴェネチア国際映画祭で国際批評家週間作品賞を受賞した“L’APPRENTI”、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で俳優賞を受賞した“TEMPÊTE”などがある。“COMME UN LION”では、プロサッカー選手を目指すセネガル出身の一般青年を主人公に抜擢するなど、ドキュフィクション(ドキュメンタリー的要素のつまったフィクション作品)を得意とする。他に、高い評価を得た政治スリラーのテレビシリーズ“The Bureau”でも、いくつかのエピソードで監督を務めた。

●Filmography

  • DU SOLEIL EN HIVER(短編)(2005)
  • 第58回カンヌ国際映画祭SACD賞
  • L’APPRENTI(2008)
  • 第65回ヴェネチア国際映画祭国際批評家週間作品賞
  • 2008年ルイ・デリュック賞新人監督作品賞
  • COMME UN LION /『リトル・ライオン~明日へのゴール~』(映画祭題)(2013)
  • 第19回リュミエール賞Best Debut Fiction Film賞ノミネート
  • 2014年マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)一般観客賞
  • TEMPÊTE(2016)
  • 第72回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門最優秀俳優賞(ドミニク・ルボルヌ)
  • UNE ANNÉE POLAIRE(2017)
  • 2018年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門正式出品
  • 2018年 Festival 2 Valenciennes(フランス)審査員賞

監督は、初長編作でヴェネチア国際映画祭批評家週間作品賞の受賞歴を持つフランスの俊英サミュエル・コラルデ。グリーンランドに魅せられ、2年の歳月をかけて国中を旅してまわり、チニツキラークにたどり着いた監督は、【狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…】、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たちと出会い、この村をロケ地に選んだ。その際、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞き、その青年を中心に据えることに決め、1年の撮影期間を要して完成させたのが本作である。リアリティ溢れるキャラクターは、登場人物すべてを本人が演じるという、リアルとフィクションを縦横無尽に行き交う手法ゆえ。異境の地で生きる術を学んで成長していく主人公を自身で演じたアンダース・ヴィーデゴーは、今も村で先生として暮らしている。

シネスイッチ銀座:16:40-18:26 (94分)

Greenland

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グリーンランド 

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面積: 217万平方キロメートル

人口: 55,992人(2019年1月1日/グリーンランド統計局)

首都: ヌーク

言語: グリーンランド語(公用語)、デンマーク語

宗教: 福音ルーテル派

グリーンランドと

デンマークの関係

グリーンランドは、1721年から1953年までデンマークの植民地だった。1953年の憲法改正により植民地支配は終了、デンマークの一地方と同格の地位となり、学校教育や医療など様々な面で近代化が推し進められた。そして1979年には、念願だった内政自治権を獲得。2003年、2009年と徐々に自治権限の範囲を広げ、デンマークからの独立をめざし自立性を高めている。

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